人生の目的ってそれを見つける事。
若返った気持ちになってそんな事を考えてみる。
最近のニュースを見ていると、これは良く言われる事だが、胸が痛む様な事件が多い。それは単純に残酷なという意味ではなく、人としての有り方に締め付けられる。数年前であったか妻に出て行かれて父子家庭となった父親が「生活に苦しくなった」と小学生の二人の子供を抱えて高層ビルから飛び降り心中したのである。それだけならまだという感もしないではないが、その後の親子の部屋から見つかった手紙にはこうあった。「おかあさん、ぼくたちが天国からおかあさんのことをうらむ、おかあさんもじごくへいけ」。なんとも言えない。こんな時代なのか、豊か過ぎる時代だからこのような残酷さも現実のものとなってしまうのだろうか。いや逆にこの親子は貧しさの中にはまっていたのかも知れない。豊かなのではなく、貧しさのためなのだ。今日本は二極化の時代へ突入しようとしている。アメリカの夜が忍び寄る日本。そこに生まれる豊かさの影に潜む貧しさ。心の貧しさではなく金の貧しさ。我々は聖人ではない。この切り離せない現実に立ち向かうには、世界に迎合せず袂を分かつ勇気が広がる必要がある。