2016年1月11日月曜日

「芭蕉拄杖」

無門関 第44則「芭蕉拄杖(ばしょう しゅじょう)」の公案。
「持っていれば与える、持っていないなら奪う」
芭蕉和尚が拄杖を差し出して言いました。
「お前さんが拄杖を持っているならば拄杖を与える。拄杖を持っていないならば拄杖を奪う」
拄杖は2メートル程の杖で、行脚のときに身体を支えたり、川の水の深さを測るための携帯品。
また、拄杖は棒とも言われますが、いずれにせよ竹箆(しっぺ)や払子(ほっす)など和尚さんが手にしている法具は修行者を指導するための道具で、「悟り」を象徴するものです。
古人は「拄杖子を識得(しきとく)すれば一生参学の事おわる」と言った。


「与える」と「奪う」は言葉は違うが同じ事。「棒を与え、自我を奪う」。
学人(修行者)を指導するために「ギュウギュウ締めたり」、「ダメだ、ダメだ」と否定したり、「奪って、奪って、奪い去ったり」、徳山のように「良くても悪くても三十棒を与える」のは禅の指導者の常套手段です。自我を否定して無心の働き、すなわち般若の智慧の発露を促していくのです。

『日本人の底力』菅原文太

各分野の知識人を読んで、その課題を提示し、現状を確認するような本。

テーマは、「食と農業」「原発と復興」「日本国憲法」「沖縄基地問題」

結論めいた事はないが、その分野の入門的な知識を得ると共に、著者の語り口に共感を得る事が出来る。

2016年1月9日土曜日

ITスキルの見える化

◎「情報システムユーザースキル標準(UISS)」(Users' Information Systems Skills Standards)

「情報システムユーザースキル標準(UISS)」は、企業における情報システム活用にまつわる課題を解決するためのスキル項目を定めたもの。

経済産業省の外郭団体である情報処理推進機構(IPA)がIT(情報技術)人材のスキルを定めた「ITスキル標準(ITSS)」「ユーザー企業」版として策定。

日本におけるIT人材の比率は開発・運用を担当する技術者に偏っています。政府の狙いは、戦略・企画の体制が弱い現状を是正することです。

UISSは、ユーザー企業のシステム企画担当者がこなすべきタスクを、約400の小項目で定義している。

◎採用事例
UISSはITSSなどほかのスキル標準に比べてまだ認知度が低く、普及途上

リクルートや米ファイザー日本法人などITSS導入で先行した一部のユーザー企業は、UISSを活用した人材育成に取り組み始めている

ユーザー企業で構成する日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)はCIO(最高情報責任者)向けにIT企画部門のあるべき姿を分かりやすく示したUISSの「CIO概説書」を作成したり、セミナーを開催したりして、啓もうに努めている。


◎ITスキル標準(ITSS)
ITスキル標準は、各種IT関連サービスの提供に必要とされる能力を明確化・体系化した指標であり、産学におけるITサービス・プロフェッショナルの教育・訓練等に有用な「ものさし」(共通枠組)を提供しようとするもの。
マーケティングやセールス等から、ソフトウェア開発、教育のスキルなどがある。



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