『読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門』 佐藤優 東洋経済新報社

週刊東洋経済に連載されている氏の連載『知の技法 出世の作法』の中から、読書に関するものを加筆して、一冊にまとめたもの。
オフィシャルサイトによると
http://www.toyokeizai.net/spc/editorial/dokusyo_giho/
今回、使用した連載は、全260回中の約40回、全体の6分の1以下です。
引き続き「知の技法」シリーズとして、『情報収集の技法』『人脈構築の技法』『語学の技法』など、テーマごとに書籍化していきたいと思っています。
とシリーズ化される予定。Amazonによると実用書として17位になるほどの高評価なので、シリーズ化されれば売れ行きも好調だろう。

■概要
本書では、本の読み方を3つに分類。
  •  5分で読む「超速読」
  •  30分で読む「普通の速読」
  •  書き込み・抜き書き・結論3回で読む「熟読」
なぜこの3つに分けているのか?
現在52歳の筆者は、そろそろ人生の残り時間が気になりはじめている。どんなに努力しても、知りたいことの大部分について、諦めなくてはならない。しかしそう簡単に諦めたくない。そのときに役立つのが読書だ。他人の経験、知的努力を、読書によって自分のものにするのだ。
書籍の中では東北大震災にも触れ、皆が知力を必要としているとと解説。
力は知、知は力、人生を豊かに生きていくためには知識が必要
そのために3つに分類し、知識を得るための読書法は熟読にあるとしつつも、限られた時間を効率良く使うためには速読法が必要と語る。著者は毎日4時間以上の読書を試みている。


■どう読むか
読書によって知識を得るがその知識を得るにはまず基礎知識が必要。
そして、基礎知識は高校レベルの教育内容で十分と解説。
高校レベルの基礎知識をつけるのが、最も確実で効率的な知の道
 日本の書籍市場では、ビジネス書と学習参考書の相互乗り入れが、ほとんどされていない。また、大学以上の教育で用いられる書籍と、高校までの学習参考書についても、まったく別の扱いになっている。そのために学習参考書(とくに大学受験を想定したもの)に蓄積されている優れた知的成果を社会人が用いることができなくなっている。これは社会的損失だ。
 と教科書と学習参考書の使用を勧めている。著者も下記引用のような本を使っている様。
筆者が仕事場の本棚に置いて頻繁に参照しているのは、早稲田大学政治経済学術院の松本保美教授が編集した『シグマベスト 理解しやすい政治・経済 改訂版』(文英堂)である。本書は、アカデミズムでさまざまな論争がある難しい問題を平易な用語で表現している。
いざ、学習参考書を書店で探そうかという気になってくる。





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