ダークシリコン to GPU

消費電力の制約から、シリコンチップ上で電力を供給してオンにできないエリアのこと。
CPUと同時にオンにできないエリアを指す。

敷設してあるが使われていない光ファイバをダークファイバと呼ぶが、それをもじった造語。

○この先?
微細化が進むにつれて、このダークシリコンの比率がどんどん増えてしまう。
単純に微細化するだけでは、従来の流れに沿って電力削減がうたえない。

ダークシリコン問題によって、マルチコアでCPUコア数を増やすことができなくなる。
対称型のマルチコア時代の終焉をもたらす。

○なぜ?
微細化してもリーク電流は減らず、また流れる電流も線形的に電力が下がる訳ではないため。

○対処策は?
・ダークシリコン部分を使わずに、チップを小さくするという方法。しかし、I/Oパッドエリアはスケールダウンしないし、電力密度が上がるという問題もある。実際には、モバイルSoCでは、電力密度が大きな足かせで、この方法は絶対に取ることができない。

・チップの動作周波数を下げるという方法もある。NVIDIAのKeplerが採ったのはこの方法。

・ヘテロジニアスマルチコア化の道だ。シリアルタスクに最適化した大型のCPUコアと、パラレルタスクに最適化したGPUのような小型ハイスループットコアを組み合わせる。CPUコアとGPUコアはそれぞれが同時にピーク負荷になるようなワークロードが少ないという前提である。

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