カンボジア 森の再生

自然の再生と伝統文化の共存

カンボジアのアンコールワット遺跡の近くで森の再生を行なっている日本人がいるそうだ。

ジャングルだった土地を「森」に変えて、人々が自然と共生しながら生きる場所が作られている。主導された方はIKTT(クメール伝統織物研究所)の森本喜久男氏。

そこでは、染色用の草木が植えられ、様々なフルーツが植えられ、絹織物を作る人たちの住居があり、またゲストが来て泊まれるホテルがある。ここを「伝統の森」と呼んでいる。

「伝統の森」のうち、ほぼ半分のエリアでは「森」の再生を促し、残りの半分が開墾されている。

桑畑、綿花畑、藍畑などの一方で、工芸村や居住地区、学校、野菜畑がある。女性たちは養蚕、絹糸の紡ぎ、染色、そして機を織る。男性たちは近くの田んぼや畑で働き、またジャングルを切り拓いて森に変えていく。

ここまで来るのに相当の年月がたっているようだ。2002年7月に、約5ヘクタールの土地を取得、翌2003年の2月からは、村の若者たちが住み込み、開墾に着手。一方で、桑や染め材となる植物の苗を準備して育てていった。工房での織物づくりと並行して、「伝統の森」での森の再生と、新しい村づくりが始まった。荒れ地をひらき、道をつくり、少しづつ開墾エリアを広げ、そこに桑や藍の苗を植え、野菜畑をつくり、家を建てたりと、すべては手づくり。現在「伝統の森」は、約22ヘクタールの規模にまでなっているそうだ。クメール・ルージュなどの影響が残る時代、その着手には簡単には言えない苦労があったのだと思う。どんな風にして始めたのか聞いてみたい。


http://ikttjapan.blogspot.jp/2009/04/blog-post_11.html


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