『入門!論理学』 野矢茂樹 中公新書 2006
▼著者
野矢茂樹
専攻:哲学 東京大学大学院総合文化研究科教授
経歴:
1954年:東京生まれ。
1980年:東京大学教養学部教養学科卒業。
1985年:博士課程終了。
1987年:北海道大学文学部助教授。
1990年:東京大学教養学部助教授。
『論理学』
『心と他者』『哲学の謎』
『はじめて考えるときのように』
『論理トレーニング101題』
『論理哲学論考』
など
▼内容
論理の前提
・対概念と排中律
・実在論的立場:あるかどうかの認識によらない
論理の種類
命題論理:命題について論理を展開する事
論理命題:排中律のような前提となる論理法則の事
推論規則:ドモルガンのような(定理となる)論理規則
命題論理から論理命題を使って、推論規則を導き出す。
→導出(導出は論証とは異なる。ただ論理を導くだけで、その正否は問わない)
ゲーデルの不完全性定理
「数学の公理系はどうしたって不完全でしかありえない」
公理系は<健全>かつ<完全>である事が期待されるが、
論理学から自然数論の特定の公理系へ一歩を持ち出すと、それは完全ではなくなる。
ゲーデルは述語論理の完全性を証明している。
公理系の発展
命題論理→述語論理(多重量化:「存在する」「すべて」)→様相論理(様相:「必然性」「可能性」)
それぞれは健全かつ完全。
アリストテレスが論理学を研究し始め、フレーゲがその後、現代論理学をはじめる。
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