日本の上水道では蛇口地点で塩素が0.1mg/L以上含まれていなければならず、これによって大腸菌等のバクテリアの発生を防いでいる。水道の元となる取水した原水が十分に清浄であればこれだけで十分清潔な水道水が供給できるが、日本では一般的に、次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸カルシウムを加えてバクテリアを塩素殺菌している。この塩素は原水中のフミン質と呼ばれる主にバクテリア等の腐敗によって生じた多様な有機化合物群と反応してトリハロメタンと呼ばれるヒトの発ガン性物質が出来るので、塩素臭による不快感と共に、あまり水道中に加えることは出来ない。
水道水を美味しくないと感じる理由は塩素臭によるものが一般的であり、この塩素臭は、煮沸、汲み置き、レモン水(酸による中和)などによって取り除く事ができる。一方で塩素は元々バクテリアなどの発生を抑えるものなので、塩素を取り除いた水は早めに使いきらなければならない。
また、近年、トリハロメタンの発ガン性物質としての側面が取りざたされているが、厚生労働省の基準を元にするなら、水道水が主要因であるとは言えない。
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