クリストファー・アレグザンダー

1936年10月4日 -
ウィーン出身の都市計画家・建築家。イギリスで数学、建築学を学んだ後、アメリカに渡り、カリフォルニア大学バークレー校教授になる。建築・都市計画の理論としてパタン・ランゲージを提唱した。

パタン・ランゲージ
単語が集まって文章となり、詩が生まれるように、パターンが集まってランゲージとなり、このパタン・ランゲージを用いて生き生きとした建物やコミュニティを形成することができるとする理論。建築の実践としては、普遍的な美しいデザインの小さな造形を積み重ねる事で一つの心地よいコミュニティを形成する事ができるとする。

人々が「心地よい」と感じる環境（都市、建築物）を253のパターンに分けた。それらのパターンが集まり、それらの関連の中で環境が形づくられる。大きくは３つのカテゴリに分けられる。
町・コミュニティに関するパターン
建物に関するパターン
構造・施工・インテリアに関するパターン

パターンの例には「小さな人だまり」「座れる階段」「街路を見下ろすバルコニー」などがあり、これらは家を建てたり、まちづくりのルールを決める際に役立つヒントにもなっている。アレグザンダーによればこれらのパターンは各国の美しい街や住まいに共通する普遍的なもので、かつては誰でも知っていたものであるが、近代都市計画では無視され、急激な近代化の中で忘れられてしまったものである。

既存の建物を撤去したまっさらな土地に直線の広い街路を造り、高層ビルを建てる、といった近代都市計画の発想とは正反対の発想であり、既にあるまちの文脈を読み、狭い路地や目にとまる植栽、窓からの眺めといったヒューマンスケールな要素が重視されている。

望ましいコミュニティ全体を一度に設計・建設することはできないが、パターンに従った一つ一つの行為の積み重ねが確実にコミュニティを形成してゆく。こうしたパターンを見出すのは住まい手や住民自身であり、建築家はその過程を手助けして、実際の形になるよう設計・施工の監理を行うことが役割になる。

例
真鶴町「美の条例」
埼玉県川越市「川越一番街 町づくり規範」
盈進学園東野高校

引用：Wikipediaより