■成立
『和漢朗詠集』は、藤原公任撰の歌集。寛仁2年(1018年)頃成立。
『倭漢朗詠集』、あるいは巻末の内題から『倭漢抄』とも呼ばれる。
■背景
もともとは藤原道長の娘威子入内の際に贈り物の屏風絵に添える歌として編纂され、のちに公任の娘と藤原教通の結婚の際に祝いの引き出物として贈られた。達筆の藤原行成が清書、粘葉本に装幀し硯箱に入れて贈ったという。
国風文化の流れを受けて編纂された。往時、朗詠は詩会のほかにも公私のさまざまの場で、その場所々でもっともふさわしい秀句や名歌を選んで朗誦し、その場を盛り上げるものとして尊重されていた。こうした要請に応ずる形で朗詠題ごとに分類配列し撰じたものである。
■内容
上下二巻で構成。その名の通り和歌216首と漢詩588詩(日本人の作ったものも含む)の合計804首が収められている。和歌の作者で最も多いのは紀貫之の26首、漢詩では白居易の135詩である。『古今和歌集』にならった構成で、上巻に春夏秋冬の四季の歌、下巻に雑歌を入れている。下巻「祝」部に日本国歌『君が代』の原典がある。
『和漢朗詠集』は、藤原公任撰の歌集。寛仁2年(1018年)頃成立。
『倭漢朗詠集』、あるいは巻末の内題から『倭漢抄』とも呼ばれる。
■背景
もともとは藤原道長の娘威子入内の際に贈り物の屏風絵に添える歌として編纂され、のちに公任の娘と藤原教通の結婚の際に祝いの引き出物として贈られた。達筆の藤原行成が清書、粘葉本に装幀し硯箱に入れて贈ったという。
国風文化の流れを受けて編纂された。往時、朗詠は詩会のほかにも公私のさまざまの場で、その場所々でもっともふさわしい秀句や名歌を選んで朗誦し、その場を盛り上げるものとして尊重されていた。こうした要請に応ずる形で朗詠題ごとに分類配列し撰じたものである。
■内容
上下二巻で構成。その名の通り和歌216首と漢詩588詩(日本人の作ったものも含む)の合計804首が収められている。和歌の作者で最も多いのは紀貫之の26首、漢詩では白居易の135詩である。『古今和歌集』にならった構成で、上巻に春夏秋冬の四季の歌、下巻に雑歌を入れている。下巻「祝」部に日本国歌『君が代』の原典がある。
- 上巻
- 春
- 立春 早春 春興 春夜 子日付若菜 三月三日付桃花 暮春 三月尽 閏三月 鶯 霞 雨 梅付紅梅 柳 花 落花 躑躅 款冬 藤
- 夏
- 更衣 首夏 夏夜 納涼 晩夏 橘花 蓮 郭公 蛍 蝉 扇
- 秋
- 立秋 早秋 七夕 秋興 秋晩 秋夜 八月十五夜付月 九日付菊 九月尽 女郎花 萩 槿 前栽 紅葉附落葉 雁付帰雁 虫 鹿 露 霧 擣衣
- 冬
- 初冬 冬夜 歳暮 炉火 霜 雪 氷付春氷 霰 仏名
- 春
- 下巻
- 雑
- 風 雲 晴 暁 松 竹 草 鶴 猿 管絃附舞妓 文詞附遺文 酒 山附山水 水附漁父 禁中 古京 故宮附故宅 仙家附道士隠倫 山家 田家 隣家 山寺 仏事 僧 閑居 眺望 餞別 行旅 庚申 帝王附法王 親王附王孫 丞相附執政 将軍 刺史 詠史 王昭君 妓女 遊女 老人 交友 懐旧 述懐 慶賀 祝 恋 無常 白
- 雑
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