株式会社と大航海時代

株式会社の始まりは大航海時代と言われる。15世紀中ごろから17世紀中ごろまで続いたヨーロッパ人によるインド・アジア大陸・アメリカ大陸などへの植民地主義的な海外進出を行うために、西南ヨーロッパ人によって開始された。金融と投資のシステムは、その前の14世紀、イタリアを中心として地中海貿易が発達してきた際に、様々な地域の通貨を扱う両替商ができ、やがて商人たちから貨幣を預かり、代わりに代金の決済をするサービスを行った事に始まる。そこで両替商たちは、預かった預金に対し、支払いに対応できる資金だけ手元においておけばよく、常に全額用意しておく必要がないことを知り、それを元手に貸し出しをするようになった。これが銀行(運用・投資)のはじまりである。
その後1553年のロシア会社(モスクワ会社)が世界最初の株式を発行した会社とされている。ロシア会社は、ロシアとの交易に将来性があると見たロンドンの毛織物の商人たちが資本を集めて、初めての合資会社を設立した。銀行を意味する「バンク」は、お金のやり取りを行った台や長机を意味するイタリア語の「バンコ(banco)」に由来する。この時期に有名な銀行家としては、バルディ家やペルッツィ家があり、その後4人のローマ法王を出したメディチ家、16世紀にはヨーロッパの金融界を支配したフッガー家がある。世界の金融はイタリアでその発展が始まり、その後アムステルダム、ロンドン(1694年に世界初の発券銀行であるイングランド銀行設立)、そしてニューヨークへと移動していくこととなる。

大航海時代での有名人クリストファー・コロンブス(イタリア人)は西周りインド航路を開拓しようと1484年、ポルトガルに航海の援助をもちかけたが、既にアフリカ航路を開拓しインドまで今一歩に迫っていたポルトガルはこれを拒否した。それに対して、ポルトガルに遅れをとっていたスペインは1486年、カスティーリャ女王・イサベルがコロンブスの計画を採用し1492年、旗艦サンタ・マリア号に率いられた船団がバルセロナ港から西に出港する。

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