人工透析

腎不全に陥った患者が尿毒症になるのを防止する「老廃物除去」「電解質維持」「水分量維持」を行う治療行為。尿毒症は拒食症と活力の低下、知力減少と昏睡、線維性心膜炎、血液、性器および骨格など多くの身体組織の機能障害をひきおこす。

【腎機能と糖尿病】
腎臓は、左右それぞれ約100万個のネフロン(腎小体とそれに続く1本の尿細管からなり腎機能を表す単位)によって構成され、この組織が尿の生成、細胞外液中の水や電解質等の濃度を調節する働きを持つ。糖尿病になると腎不全の合併症を引き起こす確率は50%。全国で糖尿病と強く疑われる人の数は2210万人、人口の20%はその疑いがあると言ってよい。この腎不全の場合、身体の壊死を防ぐためには血液透析を行う

【透析方法】
患者に2本のカニューレを挿入し、血液を体外へ導出して限外濾過と溶質除去を行う。基本的に週に3回の通院が必要。毎分100~250mlという大きな血流量が必要。毎回3~5時間程度。また、生体腎では週168時間かけておこなわれる体内浄化を、血液浄化療法では極短時間に行うため、急激な電解質変化と蓄積した尿毒症性物質の急激な減少により不均衡症候群を生ずることもある。

【食事療法】
腎不全になると尿の出が悪くなり、飲食したものは体にどんどん溜まる。たとえば水をたくさん飲むと尿にならず、体にたまっていき心臓などに負担がかかる。またカリウムを多く含んでいるものをたくさん食べると血中のカリウム濃度が上昇していき通常の2倍程度に上昇すると不整脈などの危険な症状が現れます。食事の習慣として、タンパク質や十分なエネルギーの摂取はもちろんのこと、塩分、水、カリウム、リンなどの制限が必要になる。
良質タンパクの摂取:体重1kgあたり約60g程度/日
肉、魚、牛乳、鶏如、大豆をとる事。(アミノ酸のが多いのが理想)
カリウム制限:2,000mg以下/日
ドライフルーツ、生野菜、果物、芋類、肉類に多い
水溶性であるため、水にさらす。野菜は煮る、ゆでる、炒めると減る。
リン制限:800~1000mg以下/日。
タンパク質の多い食品(牛乳、乳製品、肉、魚、卵類)に多いが
どの食品にも含まれている。食べすぎ注意。
カルシウム摂取:
透析をするとカルシウムも無くなる。
牛乳はカルシウムが多いがリンも多いので注意。
低リンミルク、活性型ビタミンD3製剤等を活用。
塩分制限:6g/1食以内。
塩分をとると水分が欲しくなるので制限する。

コメント