2008年度一般会計

総額     83.1兆円
社会保障  21.8兆
公共事業   6.7兆
教育科学   6.4兆
防衛     4.8兆
他      8.6兆
地方交付税 15.6兆
国債費   20.2兆

特に社会保障関係費は全体の1/4程度でしかも毎年2%程度上がり続けている。5年間で約10%。それを補う形で国債も推移しているため、増え続ける社会保障費=増発される国債という関係になっている。さらにその内訳は年金・医療で20%を占める。これは65歳以上人口が2006年で20%、2050年年で40%と世界でもダントツNo.1の高齢化社会になっている為であるという理由付けがなされる事が多い。高度成長期には先進国中一番したぐらいだったのに(1990年でも10%以下)。この伸び率もNo.1だ。この社会保障の現行制度を維持したままだと世代間の受益格差は改善されず、1950年以降に生まれた人から、いわゆる受益=貰うお金ー払うお金、はマイナスに転じる。現在の20歳代なら▲2000万円にも達するのだ。逆に60歳以上になるとプラス5000万円。
日本の人口構造からくる課題でもあるが、もともとの日本の財政状態も良くない。先進国の中で比べるとここ数年の平均財政収支は最悪の-5%(ドイツは-1%)債務残高は170%(ドイツは60%)。
また、国民の負担率構造にも問題がある。現在の日本における税金と社会保障費の負担率は43%程度とアメリカの次に少ない。他のヨーロッパをみると、ドイツなら56%、フランスなら66%と税金・社会保障費ともに国民がもっと国の皆のためにお金を払っている事になる。逆にそれだけ国に収めても文句がでてこないぐらいのしっかりした社会保障の仕組みと国民の理解が得られているという事になる。アメリカが負担率の割合が少ないのはそれだけ世界から資金を流入させていたり、格差社会を目指す自由の国だからといえる。
これから先の日本の生活を考えるにあたりどちらを目指したいかを想像するにそれ程難くない。私たちは日本特有ともいえる高齢化問題・社会保障問題に対して理解のある政治を求め共に作り、暮らしを安心させていく必要があるのではないだろうか。

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