ダンピング

不当に安い価格で商品を販売することは、その時点では消費者に利益があるように見える。しかし長期的視野で考慮した場合、結果として資本力の強い者が弱い者の事業活動を困難にし、市場の健全な競争を阻害し、最終的には消費者の利益を害する可能性が高い。そのため独占禁止法ではこれを禁止し、公正取引委員会による是正措置の対象にしている。

国際貿易においては、国内価格よりも安い価格で国外で販売することが不当廉売にあたる。国内価格よりも安い価格で国外で販売することについて、WTOでは「不公正貿易」と位置づけられており、輸入国の国内産業が損害を蒙っている場合は当該製品の価格を国内価格まで引き上げるためのダンピング防止税としての関税を課すことができる。

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