ブルーオーシャン

ブルー・オーシャン戦略は、米ビジネススクール教授が唱える経営戦略論。競争の激しい既存市場を「レッド・オーシャン」とし、競争のない未開拓市場である「ブルー・オーシャン」を切り開くべきだと説く。そのためには、顧客にとってあまり重要ではない機能を「減らす」「取り除く」ことによって、企業と顧客の両方に対する価値を向上させる「バリューイノベーション」が必要だとしている。対になる思想としてマイケル・ポーターの競争戦略は「事業が成功するためには低価格戦略か高付加価値戦略のいずれかを選択する必要がある」としている。一方でブルー・オーシャン戦略では、低コストと顧客にとっての高付加価値は両立し得ると主張している。書籍では日本の10分1000円のカット専門店の事例などが紹介されている。韓国サムスングループが組織的にブルー・オーシャン戦略を実践していることが知られている。ゲーム業界において、ソニー(プレイステーション3)やマイクロソフト(XBOX 360)が仕掛けた高性能化競争に埋没しかけていた任天堂が、Wiiの開発にブルー・オーシャン戦略を応用したといわれている。比較的ロースペックのハードウエアながら、「Wiiリモコン」などの新機軸で、ゲーム慣れしていない層にとって付加価値を提供することに成功した。顧客のニーズやシーズを発見していくという方法なのだあろうか。Wiiリモコンは高付加価値ではないとはいえないと思うが、「高」ではない「新」を目指す所にブルーオーシャンがあるのだろう。とはいえ、イノベーションというからにはそう簡単には生まれるものではないし、生まれることはおかしい。つまりは市場の誰かがその役割をになうという意味でしょうか。「高」へ向かう進歩と「新」は並立するもの。

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